私生活の不安や耐えがたい悩みなどにより、引きこもりになってしまう方は多くいます。
引きこもりとは、仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに、6ヶ月以上続けて自宅にひきこもっている状態のことです。また近年では、引きこもりの当事者の高齢化も社会問題になっています。
しかし、その中には「今の状況から脱出したい」と思っている方も多いはずです。引きこもりは、ただ時間が過ぎれば何とかなる、というものではありません。引きこもりから抜け出す、未来を変えるためには、今の何かを具体的に変える必要があります。
それでは、引きこもりから脱出するためには、具体的に何を変えれば状況が改善されるのでしょうか?そして、引きこもりになりやすい人には、どのような特徴があるのでしょうか?
この記事では、引きこもりから抜け出す方法について徹底解説いたします。広い視点で、なおかつ具体的にお伝えするので、引きこもりから抜け出したい方は参考にしてくださいね。
✔引きこもりになりやすい人の特徴とは?
✔引きこもりから抜け出すために変えるべきこと
✔引きこもりを脱出するための4つのポイント
もくじ
引きこもりになりやすい人には、性格面での特徴があります。
まずは、自分の理解を深めるためにも、引きこもりになりやすい人の特徴を見ていきましょう。
引きこもりになりやすい人の特徴のひとつは、真面目であること。何事も真面目に取り組むのはよいことですが、時には頑張り過ぎてしまうことで、自分自身を追い込んでしまうため、引きこもりの原因になり得るのです。
また、責任感が強い面もあり、会社や学校を休んでいることに対して「きちんとしなければ」と自分にプレッシャーをかけてしまいます。さらに、できない自分を責めてストレスがたまって引きこもりが長期化する可能性もあるのです。
真面目であることは決して悪いことではありませんが、「〜しなければいけない」と考えすぎてしまうと、生きづらさを感じてしまうでしょう。ストレスを溜め込まないように、少し肩の力を抜くことも大切です。
自己肯定感や自己効力感が低い人も、引きこもりにつながることがあります。自己肯定感とは自分が必要とされていると感じること、自己効力感とは結果を出すための力が自分にあると信じていることです。
自己肯定感が低い人は「自分は必要とされていない」と感じ、自己効力感が低い人も「自分にはできない」というネガティブな思考になることが多く、自分に自信が持てなくなります。
自信のなさから周囲に合わせる行動が多くなり、知らず知らずのうちにストレスが蓄積されます。過剰なストレスや挫折を味わって立ち直れなくなったことをきっかけに、引きこもりになるケースがあるのです。
他人の目を気にし過ぎる人も、引きこもりになりやすい特徴のひとつです。自尊心が高く、常に他人からの評価を気にし過ぎるあまり、評価が低いと傷ついて引きこもりにつながる可能性があります。
また、他人の評価を気にして、よい評価を得ようと頑張り過ぎてしまうことも原因のひとつです。そのため、他人の言葉に振り回されてしまうので、あなた自身の納得できる答えが導き出せなくなってしまいます。
他人の目を気にする人が一度引きこもりになると、周囲から「自分はダメな人間だと思われている」とネガティブ思考に陥り、ますます外に出られなくなってしまうのです。
内向的な人は、自分の感情や相手の気持ちにとても重きを置いているため、相手の気持ちを尊重しようとします。これは長所であり、相手の気持ちに思いを馳せることができるため信頼できる人と言えるでしょう。
その反面、普段から不満を爆発させるようなことがない人は、その分不満をため込んでしまいます。感情を表に出さないので、周囲からは不満を抱えていることが分かりにくく、気がつくと引きこもりという大変な状況になっているのです。
一つひとつの不満は些細なことかもしれませんが、我慢しているうちにストレスが蓄積されてしまい、結果引きこもるしかないような状況を引き起こすのです。
ここでは、引きこもりから抜け出すために変えるべきことをご紹介いたします。あなたにできることから、一つずつ実践してみてくださいね。
引きこもりになっている本人の考え方や価値観が変化すれば、自然と状況も変わっていきます。引きこもりから次のステップに進んでいくこともできるでしょう。
引きこもりは、じっくり自分のことを考え、自分に向き合う時間でもあります。本やネットの情報などに触れて、自分なりの価値観を構築していくこともできるでしょう。
しかし、生まれてからの20年、30年という年月の中で形成されてきた価値観を変えることは、簡単ではありません。親御さんが見守ることで引きこもりから脱出したケースは、その時間の中でうまく自分を変えられた珍しいケースといえます。引きこもり全員に当てはまるものではありません。
引きこもる本人が「自分を変える」というのは、一番シンプルなのですが、同時に一番難しい解決方法でもあります。そのため、本人が自分で変わることができれば良いのですが、周囲の人は過大な期待を待たないようにしましょう。
また、引きこもりから1年経過し、状況に改善が見られなければ次のステップに進むことも大切です。「家の中でじっとしているだけでは、状態の改善は難しいかもしれない…」と判断しましょう。
本人が変われないなら、周囲の人が変わるという手段があります。引きこもりの人は、周囲にいる人が家族のみという場合が大半です。特に親御さんが、本を読みセミナーや相談に行くなどして、自分の価値観を変えることを指します。
もちろん、普段一番接することの多い親御さんが変われば、当事者にも変化が見られるでしょう。ですが、引きこもり本人と同じように、親御さんも価値観を変えるのは簡単ではありません。むしろ生きてきた年数が長い分だけ、価値観は出来上がっており、なかなか変化できないのが当たり前です。
親御さんが自分の変化を目指すのは間違いではありません。ただし、親御さんが自分で考えているよりも変化に限界があることは、頭に入れておいてください。
また周囲の人、特に親が変わるというやり方は、うまくいかなければ見切りをつけて、次の手段に行く方がいいでしょう。そのくらい、誰かの価値観を変えることは根本的に難しいのです。
難しいと感じたときは、家族だけで解決しようとするのをやめて、第三者を入れる、支援を利用する段階になります。引きこもり状態が3年続いているなら、本人や親の変化だけでどうにかしようとするのをやめたほうがいいでしょう。
自分も変われない、そして親も変われないときは、第三者などを入れて関わる人そのものを変えるという手段があります。親や家族以外の、新しい人の出番です。関わる人が変われば、自分がこれまで触れてきたものとは異なる考え方・価値観に接する機会が増えます。
直接の言葉のやり取りは、本などで読むのとは、伝わり方も違うものです。新しい人との対話は、新しい価値観と出会うことです。自分の価値観が変わるきっかけに出会う可能性も高まります。
引きこもり相談・カウンセリングを受けることはおすすめです。外出が難しい、人と会うのが怖い場合は、最近はオンラインで利用できるところも出て来ていますし、支援者に訪問してもらうという方法もあります。
そして、ここで覚えておいていただきたいのは、「親御さんは一歩下がる」ということです。子どもがせっかく新たな価値観に触れているのですから、その効果を最大にするために、親御さんは自分の価値観を引っ込めて、子どもを信じることに専念しましょう。
子離れの機会だと考えるようにしてくださいね。
自分で変われない、親も変われない、第三者が入っても改善の余地が見られない。そうなった場合は、住むところなど、環境そのものを変えることを考えましょう。
これまでの自分に囲まれた部屋、顔ぶれの変わらない自宅に居ると、なかなか気持ちも変わらないものです。せっかく新しい人と出会い、新しい価値観に触れても、環境のせいで心の奥に届かないのでは意味がありません。
例えば、一人暮らしをする、施設に入るなどして、これまでの環境から離れることが良いでしょう。実際に、自宅に何度訪問しても会話してくれなかった人が、寮に入ったとたんおしゃべりをし始めるというケースは珍しくありません。
家にいると、「会話を親に聞かれるのではないか」と気になり、返事をしなかったという人もいます。また「家にいる間は何となく話す気になれなかった」という人もいるでしょう。
これまでの親御さんが整えきた環境が悪いというわけではありません。家の居心地が良かったからこそ、「家にいると甘えてズルズルと時間が過ぎてしまった」という人もいます。様々なケースで、環境を変えることそのものが、大きな効果を発揮するのです。
もちろん家を出すというのは、その時はかなり大変だとは思います。親御さんもどう説得するか、頭を悩ませるでしょう。ですが、そのあとは本人がスッと変化していく傾向があります。
まずは、引きこもりの子どもが自分を変えられるかを見る、親も変わろうと努力する、第三者を入れるなど関わる人を変えていく。それでもだめなら、最後は家を出して本人を取り巻く環境自体を変えるしかありません。
これが最後の手段ですから、親御さんも覚悟を決めて取り組みましょう。
「引きこもりを脱出したい気持ちはあるけど、なかなか一歩踏み込みだせない…」こうした気持ちを抱いている人のために、引きこもりを脱出するポイントをご紹介いたします。
まずは、あなたの心を整理することで、今後すべきことが見えてきます。一緒に考えながら、今できることを探していきましょう。
「引きこもりを脱出して立派に社会復帰しよう」と、無理をして最初から大きな目標を掲げる必要はありません。一つの目標が達成できれば、「おまけ」を加えるのも楽になり、やがて小さな習慣から大きな習慣へと成長していきます。
例えば、就職相談サービスに連絡してみる、昨日は家から出なかったが今日はスーパーまで買い物へ行けた、などでも大きな一歩です。小さな目標をクリアしていくと、自分に自信がついていきます。まずは自分にできることから始めていきましょう。
引きこもり脱出に、焦りは禁物です。「家族の目が気になるから早く抜け出したい」「早く働かないと……」と焦る気持ちは十分理解できます。
しかし、たとえ抜け出せたとしても、自分の気持ちに整理がついていないままでは、何かしらのできごとをきっかけに、再度引きこもってしまう可能性があります。
大切なのは、引きこもりから脱出しようと考えることではなく、「この先引きこもらないためにはどうすればいいんだろう?」と考えを転換することです。まずは焦らず、引きこもらないためのアクションにも目を向けてみましょう。
失敗は、すり傷のようなものです。例えば、自転車を練習したときのことを思い出してみてください。はじめは、誰もが乗れないところからのスタートです。練習し、転んで痛かった記憶もよみがえってくるかもしれません。
ですがそうしたいくつもの傷を経て、「漕いでいる」という意識をせずとも自転車に乗れるようになります。一方で「失敗しないために自転車を漕ぐにはどうしたらいいだろう」と考えていたら、いつまでたっても自転車には乗れません。
なぜなら「自転車に乗る」という成功を手にいているうえで、失敗はつきものだからです。失敗の先に成功があることを、まずは信じましょう。あのときの「傷」があったからこそ、今の自分がいる。こう思えたとき、少しだけ世界が広がって見えてくるはずです。
引きこもりの状態では、日々の中で自分自身をさらに追い込んでしまうことがあります。ですが、相談をすることで道が開けた例は、いくらでも見つかります。
そもそも、たとえ引きこもっていない人であっても、自分ひとりだけで生きていくのは不可能です。誰もが、誰かに支えられて生きています。支えられたら、次は誰かを支える立場に回ってあげる。こうして社会は回っていきます。
今は、誰かを支えることは考えなくても大丈夫です。これまで誰かに支えられてきて、今度はあなたを支えたいと考えている人がきっと見つかります。自分だけの力だけでなく、誰かの力を借りることも考えてみましょう。
ご家族やご友人に話しづらいことは、カウンセリングを受けてみるといいです。自分の状況を話すことは、思考が整理され改善の糸口になります。専門家のカウンセリングでは、引きこもりの状態を客観的にみて、解決への道筋を立ててもらえるでしょう。
状況が悪化しないうちに、早めに相談してみてくださいね。
「引きこもりから脱出したい!引きこもりになりやすい人の特徴と改善方法」はいかがでしたか?
引きこもりの状態が長期化すると、80代の親が50代の子どもの生活を支える「8050問題」に発展します。子どもが自立した生活を送れないため、80代の親の年金を頼りに生活しているケースが多く、困窮した生活を送っている方が少なくありません。
一人での生活に困らない状態であれば問題ないのですが、生活力がついていないと、親の死後に急に社会に放り出されることになり、適応が非常に難しくなってしまいます。
しかし、引きこもり脱出のための方法は、意外とシンプルです。引きこもって一人で部屋にいると「もう自分なんてダメだ」とネガティブになりがちですが、いざ外に出てみれば、受け入れてもらえる場所は必ずあります。現状だけを見て、悲観的に捉えすぎないようにしましょう。
引きこもりを脱出するきっかけがほしい人は、ぜひ一度カウンセリングを受けてみてください。引きこもり脱出の第一歩として、まずは自分の気持ちを言葉で誰かに話してみましょう。あなたの人生が変わるヒントが見つかるかもしれません。
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