現代における家庭環境の中で、親子のふれあい時間が減っており、子どもの『感情・表現力・言葉を発するのが苦手・消極的になる』などの問題点が増えています。
コミュニケーション力は、自分の気持ちを伝えたり相手の思いを理解したりと、人間社会の中で生きていくためにはとても重要な能力です。まずは、親子のコミュニケーションがしっかり取れることが大切ですが、みなさんのご家庭ではいかがでしょうか?
そこで今回は、親子の絆を深める方法について徹底解説いたします。
✔親子のコミュニケーションが大切な理由
✔親子の絆を深める方法
✔親が子どもにしてあげられること
もくじ
親子のコミュニケーションとは、親子間でのあいさつや会話などを通して、お互いの存在を認め合い、考えや気持ちを伝え合うことです。単に同じ家の中にいるだけではコミュニケーションが成り立っているとは言えません。
近年、働くお母さんが増えており、総務省が発表した労働力調査によると、2013年4月の女性(15~64歳)の就業率は62.5%と、過去最高を記録したそうです。実際、働くお母さんたちからよくお聞きする悩みを伺うと、お子さんとのコミュニケーションをとる時間が少なく、親子のコミュニケーション量に不足感を感じる方が多い様子がうかがえました。
また、親も子もスマートフォンを見ている時間が長くなっています。そのため、同じ部屋にいてもお互いにスマートフォンを触っていて会話がまったくない状況が、しばしば見られます。
私たちの生活とインターネットは、切っても切り離せない時代になりました。簡単に情報が手に入るなど非常に便利である一方で、インターネットの情報に頼りすぎたり、SNS利用が中心になったりすると、子どもとのコミュニケ―ションに問題が生じてくることも少なくありません。
このような問題が深刻化すると、子どもはコミュニケーションをとることに苦手意識を覚えます。私たち大人は親として、子どもたちが大人になってからも自立し、輝けるよう向き合っていかなければいけません。子どもたちに対して心から向き合うことで、明るい未来を築くことができます。
子どもの思いを理解し、親の気持ちを伝えるためにも、普段から親子がふれあい、会話を交わすのはとても大切なことです。
人間関係を築く上で大切なコミュニケーション。では、親子がコミュニケーションをとることで、どのようなメリットがあるのかみていきましょう。
子どもは本能的に「親に見守られたい」「親に認めてほしい」という欲求を持っています。
親子で遊ぶ中で「見て!見て!」という欲求が受け入れられると、大きな満足感を得ることができます。 自分がやったことを親に知ってもらい、認めてもらう体験を繰り返すことで、「自分が受け入れられている、愛されている」という気持ちが芽生えます。
自分を好きになることは、自分自身を認め、肯定することにもつながるものです。この自己肯定感は子どもの自信にもつながっていく、重要な要素だといえます。
自己肯定感は将来社会に出て他者と良好な関係を築くうえで重要なものです。自分のことを認められないと、他者のことも尊重したり認めたりするのが難しくなります。
子どもの幼児期はひとり遊びから始まり、親子遊び、お友だち(他者)との遊びから、自分の居場所を見つけていきます。そして、親子遊びでは、親と子の会話や遊びを通じてコミュニケーションの方法を学ぶことができるのです。
子どもにとって親は身近で安心できる存在です。その存在とともに遊びながら自然にコミュニケーションを学べるのは、大きなメリットといえるでしょう。
家庭で身に付けたコミュニケーション力が、将来他者とコミュニケーションをとるうえでの基礎となります。職場などでの会話は家庭での会話の内容とは異なりますが、「考えを分かってもらうには、どんな順序で話せば理解してもらえるのか」などといった基礎を身に付けることができるのです。
乳幼児期から親子の間でしっかりと信頼関係が結ばれていれば、思春期を迎えても良好な関係性が保たれる傾向にあります。思春期に反抗的になったり無視したりすることは、親から自立しようとする成長のサインです。
この時期、コミュニケーション自体は減ってしまうでしょうが、「いつでも頼りにしていい存在」として子どもに認識されていることが大切です。幼少期から「愛されている」「守られている」と感じてきたことで、暴力的になったり非行に走ったりすることが抑えられるでしょう。
子どもへの愛情の注ぎ方は年齢によって変わり、思春期では見守ることが愛情になるようです。スキンシップや会話がたくさんできるのは、幼少期のごく僅かな時間だと感じます。その時間を大切にできれば、その後の人生が豊かになります。
愛情をいっぱい受けて育った子どもは心が安定します。逆にいつも落ち着きがなかったり、突然怒ったり泣いたりするなど、感情の起伏が激しい子どもは親子のコミュニケーションが不足している可能性が考えられます。
子どもは、親が忙しいときに限って「抱っこ!」「ママ見て!」と愛情を求めてきます。ママは「今は難しい」と思うかもしれませんが、手を止めて少しでも良いので子どもと向き合ってみてください。「ママはいつでも味方でいてくれる」と感じ、情緒が安定するでしょう。
いつも穏やかでにこにこ優しい子どもに育ってほしいと願うのであれば、溢れるほどの愛情を注ぐことが大切です。また、子どもが不安に感じているかもしれないと思ったときは、1分間ギュッと抱きしめることで心が安定します。
親子でコミュニケーションがうまくいき子どもの情緒が安定していると、親も同じように心にゆとりを持って過ごすことができます。
子どもの話にじっくり耳を傾ける、受容・共感の関わり、その子らしさに目を向けましょう。目まぐるしい日々の中では、意識しないとなかなか難しいかもしれませんが、継続することがないよりも大事です。
親が笑顔でいてくれるだけで、子どもは心から幸せを感じます。普段どのような表情で子どもと向き合っているのか、毎日鏡でチェックすることもおすすめです。
それでは、不足している親子間のコミュニケーションを増やすには、どうすればいいのか、具体的な方法をご紹介します。
日々の日常を振り返ってみて、子どもとコミュニケーションがとれているのか改めて考えてみましょう。
「おはよう」「おやすみ」などのあいさつはもちろん、「ありがとう」「ごめんなさい」を親子でお互い素直に言えるようにしましょう。自然に口にできるようになるのが理想です。
「おはよう!良く眠れた?」と、朝の挨拶に一言つけ加えるだけで会話が続き、言葉のキャッチボールができます。ほんの些細な一言で、あいさつだけで終わることがなく、親子のコミュニケーションに発展させることができるのです。
あいさつをすることで、その時の子どものちょっとした変化に気づくこともできます。「今日は元気がないかな?」「今日はいつもより楽しそうだな」と、子どもの気持ちに寄り添うことができます。
挨拶はコミュニケーションの基本です。家族みんなが忙しい朝でも、しっかり目を合わせて挨拶をすることが大切です。毎日実践して、子どもの反応をみながら、会話をしてみましょう。
親子のコミュニケーションをとりにくい環境というものがあります。隙間時間になんとなくテレビをつけっぱなしにしたり、スマホをいじるのではなく、何もせずに子供と向き合う時間を作るのがおすすめです。
テレビやスマホアプリばかりに集中してしまうと、どうしてもお互いに会話がなくなり、会話ができても上の空だったり、適当な返事になりがちで、親子のコミュニケーションをとることができなくなってしまいます。
食事の時はテレビをつけずに家族団らんで会話を楽しむ、お母さん、お父さんが別々で子どもと一対一で話す時間を設けるなど、日々の生活を見直すと、会話のしやすい環境づくりは簡単にできます。上の子、下の子と別々で時間を作ることも大事です。
また、親が聞き手に徹して子どもに質問したり、共感するようなリアクションを取ってあげると、子どもは「もっと話を聞いてほしい!」とばかりに喜び、どんどん自分の話をしてくれるようになります。それが日常となれば、より良い親子のコミュニケーションがとれるようになります。
子どもがまだ小さく、言葉があまり話せないからといって、コミュニケーションをおろそかにしてはいけません。話すことのできない小さな子どもでも、大人が思っている以上に言葉を理解し、大人の表情から感情を読みとっています。
しかし、ついつい語りかけもワンパターンになってしまったり、何を話したら良いのかわからないと悩む方も多いのではないでしょうか。そう言った場合に便利なのが、歌と本を利用することです。幼い子でもできるリズム遊びをしてみたり、音楽に合わせて子供の手足を動かしてみたり、絵本をゆっくり読み聞かせしてあげることで親子間のコミュニケーションをとることができます。
絵本や音楽は、親も気持ちもリラックスされるので、ストレスなく始められるコミュニケーションです。ぜひ実践してみてください。
子供の話しを聞くのも大切ですが、親子で一緒に遊ぶのもコミュニケーションを取るのには効果的な方法です。小さい子どもから大人まで楽しめるおもちゃは多く発売されています。例えばトランプや積み木、将棋やオセロなど、大人でも熱中してしまうおもちゃで子どもと一緒に遊んでください。
また、親子でのじゃれ合いやマッサージごっこ、くすぐりごっこや手遊びなどのスキンシップは、道具もいらないのでいつでもどこでも気軽に楽しむことができます。
可能であれば室内だけではなく、外で子供と思い切り体を動かして遊ぶのもかなりコミュニケーションがとれるでしょう。ただの追いかけっこだけでも子供は大喜びします。自転車に乗る練習や、鉄棒の練習など、親子のコミュケーションをとる方法はいくらでもあります。
心の底から笑い合える親子団らんの時間こそ、親子の絆を強くしてくれます。
親子のコミュニケーションを円滑にとるためには、子供の気持ちに寄り添って話を聞いてあげることです。子供が悲しい時は一緒に悲しみ、喜んでいるときは一緒に喜びましょう。「少し大げさかな」と思うくらいのオーバーリアクションをとってもいいのです。
子供が落ち込んでいたりすると元気づけたくなり、励ましてしまうのも親心だと思いますが、その気持ちをぐっとこらえ、まず「それは悲しかったね」と子供の気持ちに寄り添いましょう。励ますのは、子供の気持ちに寄り添い共感してからでいいのです。
人間というのは「共通点」があると安心感を覚えます。子供が悲しい時に親に明るく振舞われても、「お母さんは私の気持ちを理解してくれない」と思われてしまう場合もります。共感してほしいのに、「そんなの気にしすぎ!」「そんなことでクヨクヨしないの!」などという言葉がけは、かえって子どもの心を閉ざすきっかけになる場合もあります。
子どもの向き合うためには、一方的にコミュニケーションをとろうとするのではなく、子どもの意思やペースを尊重してあげることが大切です。子どもの話にしっかり耳を傾けながら、自然なコミュニケーションを楽しみましょう。
人はそれぞれ顔や性格が違うように、みんな素晴らしい個性を持って生きています。これは素晴らしい奇跡なのです。
私たち親が子どもにしてあげられることは、他人と比べるのではなく、その子にしかない個性を大切にすること。そうすることで、親も育児が楽しくなり⼦どもも幸せを感じられます。
毎日忙しい中、親子のコミュニケーションをたっぷりとるための時間の確保は厳しいかもしれません。しかし、量より質と考えて、親子で密度の濃い会話ができるような対応や、環境づくりをする工夫はできるはずです。
子どもと一緒にいることができる、一日の中の少しの時間を良質なものにするよう心掛けることで、子どもは親の愛情をしっかりと感じ、安定した気持ちで毎日を過ごせます。子どものちょっとした変化に気づくためには日々のコミュニケーションが欠かせません。今日からできることをひとつずつ実践して、親子のコミュニケーションをとり、子どもとの絆を深められるようにしましょう。
「親子のコミュニケーションは大事!親子の会話が良好になる秘訣」はいかがでしたか?
親子でのコミュニケーションについて、悩んでいる家庭は多いです。親子間でのコミュニケーションで大切なことは、「聴くよ」「聴いてくれてありがとう」というお互いを尊重する姿勢です。夫婦・親子の温かいコミュニケーションに包まれて育つ子どもは、家族から尊重される存在であり、愛される存在なのだと自己肯定感をもちます。
親子で笑顔に過ごすために、まずは子どもの心に寄り添ったコミュニケーションをとるよう心がけましょうね。
今日もみなさんにとって、素敵な一日になりますように🌷
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