他人を信じられない苦しみは、なかなか周囲に共感を得にくいものです。「本当は信じたいのに信じられない」と、理想と現実のギャップがあるため、他人を信じられなくなるのでしょう。
他人を信じられないと、対人関係にも悪影響が出てきます。好きな人が人を信じられない人だったり、自分自身が人を信じられない状態になってしまったりすると、対処法もわからなくなってしまいますよね。
それでは、このように人間不信になるのは何が原因なのでしょうか?そして、他人を信用して、幸せな日々を過ごす方法はあるのでしょうか?
この記事では、他人を信用できない人の特徴から、改善策について徹底解説いたします。あなたが「自分の人生を歩む」ためのヒントにしていただけると嬉しいです。
✔人間不信になる原因とは?
✔他人を信用できない人の4つの特徴
✔他人を信用するために試したい7つの方法
他人を信用できない人には、さまざまな理由があります。幼少期の体験が原因になっている人もいれば、大人になってから悲しい出来事を経験してしまった人もいるでしょう。中には、もともと警戒心が強い性格の人もいます。
ここでは、他人を信用できない原因についてご紹介します。ただし、過去のつらい出来事と向き合うことは精神的に疲れてしまうこともあるでしょう。無理をせずに、自分のできる範囲で過去の自分を振り返ってくださいね。
大切な人や信じていた人に裏切られるのは、心にトラウマのようなものを抱えてしまうほどショックな出来事でしょう。恋人や夫婦関係、友人、仕事関係の人など、信じていた気持ちが強いほど、裏切られたときのショックは大きいです。
大切な人に裏切られると、「他人を信じてみても、また裏切られるのではないか」という不安に加えて、「信じていた人ですら自分のことを裏切るのなら、他の人はもっと信用できない」という心理がはたらくため、人間不信に陥る傾向があります。
特に、不倫や浮気によって離婚や失恋を経験すると、恋愛をはじめとした場面や、男女という括りで他人を信用できにくくなると考えられます。
いじめられた人は、心に深い傷を負います。過去にいじめられた経験は、子どもの自尊心を低下させ、時間が経っても精神的な影響が見られやすいのです。
いじめられることの理不尽さに加えて、大人も助けてくれない、仲の良い友だちも見て見ぬふりをしている、といったことを経験することにより、重度の人間不信に陥る場合があります。
今までの人生で愛された経験や大切にされた経験が少ないと、人を信頼する方法や感覚を掴みづらくなります。人は、周囲との人間関係の中でコミュニケーションを学びます。「自分は愛されている」と実感できる思い出が少なければ、どのように相手を愛せばいいかを学べません。
特に、幼少期の経験や環境は、大人の人格形成にも影響を与えやすいものです。両親の教育への関心が低かったり、反対に厳しい教育を受けさせられて優しくされた思い出が少なかったりする場合は、大人になっても周囲と信頼関係を構築しづらいでしょう。
どんなときでも自分が正しいと思い込んでいる人は、周囲を信用しづらい傾向にあります。自分こそが正義と思っている人にとって、異なる意見を主張する人は「間違っている存在」として認識するからです。
自分のほうが間違っているとは夢にも思っておらず、信用していない相手からのアドバイスには基本的に聞く耳を持ちません。人を信用することがあったとしても、自分の意見を肯定してくれる相手のみです。つまり、自分の正しさを再確認させてくれる意見しか信じられません。
子どもにとって親は絶対的な存在であり、親子の関わりは他人に対する子どもの考え方に影響すると考えられます。幼少期に唯一信頼できる存在であるはずの親から虐待やネグレクトを受けていたり、親の離婚と再婚を繰り返し経験したりすることは、人間不信の原因になるのです。
また、このように家庭内で虐待やネグレクト、親の過剰な支配やアルコール依存症などをはじめとする劣悪な環境で育ち、低い自尊心や対人への不安を抱えていることで、日常生活に困難を感じている大人をアダルトチルドレンと呼ぶことがあります。
アダルトチルドレンは正式な病名ではなく、診断では不安障害や後述のPTSD、パーソナリティ障害などが適用されます。
他人を信用できない人は、根本的に「傷つきたくない」と思っている傾向にあります。最初から人を信用しないことで、裏切られるかもしれないリスクを背負わないようにしているのです。
中には、自分から「人を信じられない」「誰にも頼れない」と口にする人も多いです。とはいえ、「人を信じたい」という気持ちがなくなったわけではありません。
ここでは、他人を信用できない人の特徴についてご紹介いたします。もちろんすべての人に当てはまるわけではありませんが、人間不信を克服するための自己理解のために参考にしてみてくださいね。
人を信じられない人の中には、自分自身も信じられない人も多いです。自信とは「自分を信じる」と書きます。自信のなさやコンプレックスの多さから、「自分は何をやってもだめ」「どうせうまくいかないから」と、自分自身も信じられないのです。
劣等感の塊で自信がなく、自分を信じられない人は、他人を信じることが難しいといえます。「自分は信用される人間ではない」という思いが、あなたを苦しめてしまうのでしょう。
心配性な性格をしていて、何事も深く考え込みやすいタイプの人は、人を信頼することが苦手です。相手のことを信用したいと思っていても、「本当は自分のことなんてどうでもよいのではないか」「社交辞令で仲よくしてくれているだけでは?」と不安に感じてしまいます。
そのため、相手は心から友好的に接してくれているのにもかかわらず、自分ばかりが悪い想像をしてしまい距離を置くこともあるでしょう。人の心や本音は目には見えないため、一度悪い方向に考えてしまうと後ろ向きなイメージがどんどん膨らみ、心の扉を閉ざしてしまうのです。
マイナス思考な人は、人間関係に対しても悪い方向に考えてしまうため、人を信じられません。自分を取り巻く友達や彼氏、彼女との関係に関しても、楽しさや希望ではなく、不安や心配を抱えてしまいやすいでしょう。
自分に笑顔を向ける人に対しては「本当は嫌いなんだろう」と思い、せっかくできた友達には「どうせ裏切るだろう」とネガティブに考えてしまう特徴があります。
また、マイナス思考な人はすぐに気持ちを切り替えることが苦手で、いつまでも過去を引きずってしまいがちです。本人にとっても苦しい時期となるため、最初から人を信じないことでリスクを回避しています。
自分以外に興味がなく、他人との関係性を築く意識が低い人は、人を信用する機会も少ない傾向にあります。「他人に興味を持ちたいけれど持てない」という悩みを抱えている場合であれば何かしらの改善が必要ですが、他人に興味がないことに問題意識や不便を抱えていない場合は、ひとつの価値観・生き方として尊重してもいいのではないでしょうか。
例えば、卓球に興味がない人に「卓球に興味がないなんてもったいない。興味が持てるように努力しよう。興味がなくてもまずは卓球を始めてみよう」とは言いませんよね。卓球に興味がないことにより当人が困っていないのなら、その価値観は否定するべきものではないのです。
これは人間関係も同じです。興味がないこと自体は決して悪いことではありません。信用できなくて悩んでいるわけではない場合は、無理に解決しようとせずに自分らしい生き方をするほうが幸せな人生といえます。
ここでは、人を信用するために試したい方法を5つご紹介します。他人への信頼は、無理に持つものではありません。大切なのは、自分の心のペースと相手との関係性です。
すぐに信じられない自分を責めずに、新しい価値観や考え方を取り入れて視野を広げてみましょう。
人間不信を治そうと決めた瞬間からすべての人を信用するのは難しく、現実的ではありません。また、すべての人を信用する必要はなく、あくまで日常生活に困難をきたさないレベルで人と関わることができるようになることを目指します。
このとき、目標を細分化して簡単な内容から少しずつ達成していく「スモールステップ」という手法をとることで、無理なく目標に近づきやすくなるでしょう。
例えば、職場の人間に簡単な仕事のお願いをしてみる、一番信頼できる人に自分のことを話していくなど、できそうなことから徐々に積み重ねていきましょう。トライ&エラーを繰り返すことで、心から信用できる人を見つけられるかもしれません。
他人を信用したいときには、一度に多くの人を信じようとする必要はありません。周りには、誠実な人やお節介な人、親切な人、卑屈な人などさまざまなタイプの人がいるでしょう。その中で、まずは1人だけでも構わないので信頼できる人を作るように心がけてください。
該当の相手にも100%の信頼をする必要はありません。「この人の〇〇な部分は信用できる」という限定的な捉え方でいいのです。誰1人のこともまったく信用できない状態から、「ほんの少しだけなら信用できる」と思えるだけでも大きな進歩となります。
周りに好感のもてるや、気の合いそうな人がいれば積極的にコミュニケーションをとることをおすすめします。
他人を信用するためには、相手の発言内容や行動への興味や尊敬が必要です。自分の価値観だけが正義と思い込んでいると、他人の価値観を受け入れる余裕がなくなります。
自分の知識や思い込みを疑い、相手の意見に耳を傾ける姿勢を持ちましょう。冷静に、客観的な視点で自分を見つことができれば、感情のコントロールがうまくいくため、人間関係も円滑になります。
自分がなぜ人を信用できなくなったのかを、今一度振りかえり分析することをおすすめします。例えば、過去の恋人からの裏切りが原因で人間不信になった人は、ショックのあまり元恋人とはまったく関係がない人にまで不信感を抱いてしまっているかもしれません。
もちろん、過去に傷ついたことは真実です。しかし、トラウマが原因で目の前の人物の人間性を正当に評価できなくなっている可能性もあるものです。今と過去を切り離して考え、周囲の人たちへの関係性を育てましょう。
他人を信じられない人は「裏切られるのが怖い」と感じている場合があります。対処法としては、裏切られてもリスクが少ない内容から信じてみることです。
例えば、「明日あのアーティストのCD持ってくるね」や「好きそうな歌手がいたら教えるね」などのように、裏切られてもライフスタイルに大きな支障のない軽い約束が当てはまります。
「相手の評価は下がるが、自分はあまりショックを受けない内容」から信じる練習をしてみましょう。
自分が信じられないから他人も信じられない場合は、まずは自分を信じられるように自信を持つのが改善法として有効です。仕事や恋愛、外見など何か一つを磨き、自己肯定感を高めて自分に自信を持ってみましょう。
美容院やジムに行って外見を磨く、仕事で成果を出すなど、自己肯定感が高まる取り組みをしていけば、自分も他人も信じられるようになりますよ。あなただけの魅力を見つけることが大切です。
他人に裏切られるのは、その人に何らかの期待をしていたからです。人と付き合う時や信じようとする時には、あらかじめ期待を持たないようにすると、裏切られたと感じることも少なくなるでしょう。
友達や恋愛関係に対して見返りを求めず、「ただ仲良くしたい」「好きな人だから一緒にいたい」という気持ちを大切にするのも、人を信じられない気持ちの克服に繋がります。
また他人に期待をしてしまう人は、「こうあるべき」という思考の方が多い傾向にあります。例えば、「友達なんだから、私の気持ちに寄り添うべき」「仕事なんだから、完璧にこなすべき」などです。
これは一つの例ですが、全ての悩みはこの「こうあるべき」という理想と現実のギャップから生まれているのはないでしょうか?自分を苦しめる「こうあるべき」を捨てることで、人間関係を良好に築くことができるようになりますよ。
「他人を信用するために試したい7つの方法!他人を信用できない人の原因と特徴とは?」はいかがでしたか?
他人を信じられない状態になるまでには、人それぞれの理由があります。大きなトラウマを抱え、信じたくても信じられないことに苦しんでいる人もいるでしょう。
低い自尊心やトラウマ体験により、人間不信は引き起こされやすく、その根底にある原因に気づくことも大切ですが、スモールステップで自分に自信をつけるなど、着実に人との関わりを改善していくこともできます。
しかし、人間不信の悩みは、その性質上、一人で悩みを抱え込んでしまいやすくなります。一人で苦しい気持ちを抱えている人は、カウンセリングを受けることもおすすめです。
急がず焦らず、自分のペースで過去と向き合いながら、今、目の前にいる人と安心できる関係を積み重ねていきましょうね。
あなたの人生が、より豊かな毎日になりますように😌🌷
心理カウンセライングなら『リッチデイズ』で、心豊かな毎日を送りましょう。
静岡県富士市の『ケア・サポート Rich days』
🤝自分らしくのびのびと生きる第一歩を!