中学生は心身ともに不安定で、あらゆることに悩み苦しむ時期です。
そんな中学生のわが子に、「学校へ行きたくない」と言われたら、「なんで?」「理由は?」と混乱することでしょう。突然の出来事に、どんな親御さんでも焦るのは当然です。
「前日の夜は学校へ行く準備をしていたのに、朝になって具合が悪く学校へ行けないと言う」
「朝、いつもの時間に起きてこない」
「休みの日だけ体調が良い」
など、不登校の兆候が見られた場合は、子どもの不安感を取り除き、前に進むヒントを見つけてあげることが重要です。深刻化する前に、親御さんや周りの大人たちができることを考えていきましょう。
そこで今回は、中学生の子どもが学校に行きたくない時の対処法について徹底解説いたします。
✔学校に行きがらない中学生に保護者がやってはいけないこと
✔中学生の子どもが学校に行きたがらないときの寄り添い方
✔中学生の子どもが学校に行きたがらないときの対処法
もくじ
昨日まで元気に過ごしていたわが子が、突然「学校に行きたくない」と言ってきたら、どうしますか?
親御さんの中には、「うちの子は学校で問題なく過ごしているから、不登校なんて考えられない」と、そんな風に話す方もいます。しかし、不登校はどんな子にも起こりうることです。
成績のことや友達関係で悩むことが多い中学生活。中学生は思春期の真っ只中です。身体の変化が目に見えて感じられる時期であり、ホルモンバランスも崩れて精神的に不安定な時期ともいえるでしょう。
それでは、「学校に行きたくない」と子どもから気持ちを打ち明けられたら、親はどう対応したら良いのでしょうか?学校に行きがらない中学生に保護者がやってはいけないことをご紹介いたします。
不登校の子どもはずっと我慢や無理をしてきているので、精神的に限界が来ているケースが大半です。エネルギーがない状態で、無理に学校にいかせることは心に大きな傷を与えてしまいます。
親御さんの中には、熱がなく具体的な病状が確認できなければ大丈夫と捉えて、無理やり学校に行かせてはいないでしょうか?行きたくない理由は、病気ではなく、むしろ学校に問題があるかもしれません。
それなのに、子どもの話を聞かずに頭ごなしに強制しては、子どもは負担に感じてしまいます。子どもの気持ちを蔑ろにして、中には「お父さんに言いつけるよ」や「つべこべ言わずに行きなさい」と脅迫までしてしまっている人がいるかもしれません。
学校に行きたくないと言った時点で、お子さんは精神的にまいっていることを理解してください。無理をさせたことで、かえって不登校を長引かせてしまう可能性があります。限界に来ている子どもを、無理矢理動かそうとするのはやめましょう。
「学校に行かないで将来はどうするの?」「勉強はどうするの?」と言いたくなるのは親としては当然です。ですが、一番不安に感じているのは子ども自身です。学校に行かなかったらどうなるのか、将来について不安に思っているはず。
また、親が先回りして問題解決しようとすることも、子どもの考える力を奪ってしまうので要注意です。子どもの気持ちを無視して話を聞かず、親から一般常識を押しつけられると子どもはどう感じるでしょうか?
親子の関係が悪化すれば、心を閉ざして親と口をきかなくなり、引きこもってしまうケースもあります。親の考えや常識を押しつけるのはやめましょう。
学校に行きたくない理由が、子ども自身はっきり分からないケースがあります。実際、カウンセリングを受ける子どもの中にも、「自分でもよくわからないけれど学校に行けなくなった」という子供は少なくありません。
そんな時に「なぜ?」「どうして?」と聞かれると子どもは問い詰められているように感じます。また、いじめが原因の場合は理由を聞かれることはとても辛いことです。
親は、子どもの気持ちを一番に理解し、わかったような気になります。しかし、子どもは一人の人間であって親とは別の人間なので、土足で心に踏み込むことは危険行為ともいえます。
人は誰しも、話せと命令されると反発して話したくなくなります。今は子どもなりに考えて、気持ちを整理している段階かもしれません。無理に理由を問い詰め、子どもに負担をかけるのはやめましょう。
子どもが勇気を振り絞って登校することもあるでしょう。しかし、ここで親が大喜びしてしまったら子どもはどう感じるでしょうか?
子どもは「自分が無理をして登校したことを、親は喜んでいる」と解釈します。そのとき子どもは「無理をして学校に行ったのに、つらい気持ちを分かってくれない」と傷ついてしまうでしょう。
「学校に行ける日もあれば、そうでない日もある」と、そのときの子どもの気持ちに寄り添い、親子でコミュニケーションを取り合う必要があります。くれぐれも、学校に行けたからと騒がず、普段通りに接しましょう。
中学生の子どもが学校に行きたがらないとき、どのように寄り添えば子どもは安心できるのでしょうか?そして、私たち親も子どもを受け止めることができるのでしょうか?
それでは、中学生の子どもが学校に行きたがらないときの親の寄り添い方について、一緒に考えていきましょう。
子どもが発した言葉を丁寧に聴き、「悲しい気持ち」なのか「つらい気持ち」なのかを理解し、その気持ちに共感してあげましょう。
この時に、大切なのは「子どもの話を聴き切る」ことです。子どもが話ている途中で、口を挟んだり、親が感情的になっては、子どもの気持ちを聴くことはできません。
どんな理由であれ、子どもを気持ちを最後まで聴いて待つ姿勢が大事です。そして、子どもが気持ちを話してくれたなら、親自身が自分はどう感じたのか話して、気持ちの伝え方の見本になってあげることも必要は場合もあります。
学校内のトラブルが原因の場合は、学校の先生に相談してみてください。もし、不登校の原因がいじめだとすれば、クラスの問題として担任に介入してもらった方がよい場合もあります。
また、担任の先生とのトラブルの場合は、教頭先生や顔を合わせる機会の多い部活の顧問に相談するのでもいいかもしれません。もしくは部活動での体罰などが原因の場合は、部活との関係性の薄いクラス担任や教頭など相談する相手を考えましょう。
学校に言いづらいことであれば、スクールカウンセラー先生を頼ったり、心理カウンセリングを受けることもおすすめです。親御さんだけでは解決できない問題もあるので、周りに助けを求めることも需要です。
親御さんの中には、子どもが不登校になったことで「自分の育て方が間違っていたのではないか」「自分は親として失格だ」と、自分を責めてしまう方もいます。
しかし、親が自信を無くしていては、子どもを前向きな方向へ導くことできません。余計に状況が悪化したり、子どもも自分を責めるようになってしまう可能性があります。
親は自己否定せず、「子どもが不登校でもいい」「今は休む時期」と考え、前向きに、そして気長にとらえるようにしましょう。
親が慌てたり自信を無くしたりしてしまっては、子どもが一番不安を感じます。まずは親が、「何があっても大丈夫だよ」と、どっしり構えた姿勢をつらぬくことが大切です。
不登校の原因と対処法は、子ども一人ひとりで異なります。子どもが不登校は「親のせい」ではありません。基本的には、親の性格や育て方が、子供の不登校に直接影響するわけではありませんので、ご安心くださいね。
これを考えると、「どんな育て方をしていても、どんな子どもでも、不登校になりえる」ともいえます。「親の自分に原因がある」と考えすぎずに、気長に不登校に向き合うことが大切です。
また、普段から積極的に子どもとコミュニケーションをとっておけば、物事が深刻になる前に親に相談してくれるかもしれません。日頃から子どもを見守り、ちょっとした声がけを忘れないようにしましょうね。
不登校に子どもに、必ず「次の一歩」に進んでほしいなら、悩み苦しんでいるお子さんから目を背けたり、感情的になってお子さんに当たったりはしないでください。
学校に行きたくないというSOSを冷静に受け止めて、必要に応じて学校や地域の助けも得ながら、お子さんの悩みを解消してあげるように努めましょう。
中学生のわが子が不登校だと、親御さんとしてはとても心配になるでしょう。「子どもには、早く学校に行ってほしい」と思うお気持ちはよくわかります。
しかし、そういう状態のお子さんには、心の回復、気力の回復が必要です。「学校に行ってほしい」という親の気持ちよりも、子どもの気持ちに寄り添い、安心感で満たしてあげることが先決です。
そのためには「不登校を認める」「(中学校に行けていなくても)あなたがいてくれることがうれしい」という気持ちを持って、その気持ちを伝えるコミュニケーションを心がけてみてください。
そうすることで、子どもは家族や家庭を「安心できる場」と認識し、自信をもって一歩を踏み出すための土台となります。長い人生、エネルギーが切れることもあるでしょう。休むことは、決して悪いことではありませんからね。
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